---プロローグ--------------------
双子の部屋に掃除しに入った時のことだった。
部屋に入るや否や、外側からカギがかけられる音が私の耳に届いた。
「クスクス。お母さん、また引っかかったね」
「クスクス。少しは学習しようよー」
扉の向こうからは、姉妹の上機嫌な声が聞こえてくる。愛すべき小悪魔たちの声だ。
反抗期なのだろうか、最近意地悪な行動が目立つ。毎回叱ってはいるけど、まったく懲りる様子がない。だけど私は負けない!こんなことで屈していては、母親なんて勤まらないんだから!
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